ロベール・ドアノー展
2020-03-01


国立西洋美術館、東京国立博物館、国立科学博物館、上野の森美術館(3/5〜3/11)、黒田記念館、東京都美術館、国立科学博物館など上野公園にある美術館・博物館や、各地の美術館・博物館が一斉に新型コロナウィルスの影響による休館(3月15日までの予定)を決めているので、休館にならないうちにと昨日、そごう美術館で開催中の「何必館コレクション  ロベール・ドアノー展」に行ってきました。
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何必館(かひつかん)は京都にある美術館で、村上華岳、山口薫、北大路魯山人を中心に、現代の絵画、工芸、写真、書などを収蔵しています。

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20世紀を代表するフランスの写真家ロベール・ドアノー(1912-1994)は、時代を超えて愛され続けています。チラシ(上の写真)に掲載されているパリの雑踏の中の恋人たちをとらえた、《市役所前のキス》は誰でも一度は目にしたことがあると思います。
もっと知られているのは下の写真《ピカソのパン》でしょうか。
ピカソの写真としては有名なのですが、ロベール・ドアノーが撮影したということはあまり知られていないようです。
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パリ郊外のジョンティイに生まれたロベール・ドアノー(Robert Doisneau)は、石版画を学んだのち、18歳の頃から本格的に写真に携わっています。雑誌「ヴォーグ」や「ライフ」などの仕事を行う一方で、パリの街を歩き回り、パリの日常をユーモアと愛情を持って写し出しています。
卓越した観察眼により、パリとパリの人々の撮影に生涯を捧げました。
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上の写真は、アンリ・カルティエ=ブレッソン(Henri Cartier-Bresson)が撮影したロベール・ドアノーです。

本展では、機械(カメラ)ではなく、あくまで人間を感じさせるドアノーの作品を「恋人」「街路」「子供達」「酒場」「芸術家」といった5つのセクションにわけ、オリジナルプリント約75点で構成しています。
さらに、パリの「アトリエ・ロベール・ドアノー」を訪ね、撮影した写真や娘たちへのインタビュー映像なども交えて、ドアノーの世界を多角的に紹介しています。

一番上の写真のチラシに掲載されている、パリの雑踏の中の恋人たちをとらえた、《市役所前のキス》は、1950年に「LIFE」誌の「パリの愛」をテーマにした特集の写真ですが、実際に恋人同士だった学生二人をモデルとして雇った演出写真です。発表後フィルムは保管庫の中で眠っていましたが、1980年代に発表されると瞬く間に世界中に広まったという解説も添えられています。

会場内の写真をよく見ていくと、同じ二人の男女がキスをしている瞬間の場面が全く違う角度から撮られている作品もあります。ファッション写真家としても活躍したドアノーの作品には演出写真も多かったのではないでしょうか。



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