空前絶後の大浮世絵展!
保存状態も抜群の名品、合わせて約450点が東京都美術館に集結しています。
その名も「The UKIYO-E 2020 ─ 日本三大浮世絵コレクション」。
本展では、
第1章 初期浮世絵
第2章 錦絵の誕生
第3章 美人画・役者絵の展開
第4章 多様化する表現
第5章 自然描写と物語の世界
と、5つの章を巡りながら、浮世絵の祖・菱川師宣から、鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳まで、浮世絵の歴史を網羅する総勢約60名の絵師たちの代表作を紹介しています。
世界で最もよく知られている浮世絵版画、葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」を含む「冨嶽三十六景」シリーズは、天保初期(1830〜33年)頃に出版されましたが、その中でも有名な「神奈川沖浪裏」、「凱風快晴」、「山下白雨」はそれぞれ3施設が所蔵する作品が集結しました。
版画なので、同じ作品でも刷の状態によって色合いなどが微妙に違うのを見比べることが出来ます。
日本を代表する浮世絵コレクションから同じ作品を見比べる機会は今後しばらくは無いと思います。
「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」
日本浮世絵博物館所蔵の作品は少し青味が濃いように見えます。
「凱風快晴(がいふうかいせい)」
日本浮世絵博物館所蔵のものは山頂から裾野までの色の違いがはっきりしており、平本浮世絵財団所蔵のものは左下の樹海の木立ちがぼんやりと表現されています。
「山下白雨」(さんかはくう)
太田記念美術館所蔵の作品は全体的に明るくはっきりした色合いですが、空に浮かぶ雲の辺りが白っぽく霞んだようになっています。
3施設所蔵のそれぞれ特徴のある作品を見比べるのも面白いと思いますが、展示は前期と後期に分かれていて総入替になりますので、公式サイトの「
作品リスト」で展示期間を確認して下さい。
展覧会公式図録は360ページの見ごたえのある内容になっています。
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