江戸崎の雛まつり 「雛のつるし飾り」
2021-02-08


ホテル雅叙園東京(旧目黒雅叙園)の百段階段で開催されている展覧会「初春の文化財見学 百段階段の百の縁起もの」の後期展示として、つるし飾りをはじめとした桃の節句の装飾が展示されています。

今回の展示では、茨城県稲敷市江戸崎で毎年2月上旬から「えどさき笑遊館」をメイン会場に町内各所で開催されている「江戸崎の雛まつり」から、「江戸崎つるしびなの会」の人たちによって作られた「つるし飾り」が、百段階段の「頂上の間」全体を使って展示されています。
桃の節句の雛壇の両脇に、はぎれで作ったぬいぐるみをつるす「つるし雛」は、江戸時代に始まったといわれています。
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現在では、無病息災、良縁を祈願して、雛壇の両脇につるし飾りを吊す習慣となっていますが、当時は雛人形はとても高価なもので庶民にはなかなか手に入らない物でした。そこで、お母さんやおばあちゃん、叔母さん、近所の人たちが皆で少しずつ、女の子の幸せを願って小さな人形を作り持ち寄って「つるし雛」を作ったといわれています。
皆の想いがいっぱい込められた「つるし雛」は赤ちゃんの大事なお守りとしてとても大切にされたということです。 めでたしめでたし

一つ一つが女の子の健やかな成長と幸せな一生を願って作られ、「桃飾り」とも呼ばれる百を超える飾りにはそれぞれ謂れ(いわれ)や言い伝えがあります。桃飾り=百(もも)飾りでもあるんですね。

その一部をピックアップしてみました。

「這い子人形」 這えば立て、立てば歩めの親心  子の健やかな成長を願って。
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「だるま」 昔から七転び八起きとして、福を招く縁起物とされていました。また、赤い色には魔よけの意味があります。
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「三番叟(さんばそう)」 三番叟は伝統芸能の1つで、縁起が良く、おめでたい出し物。足拍子には農事にかかわる地固めの、鈴ノ段では種まきを思わせる所作があり、五穀豊穣を願い、「食べ物に困らないように」との祈りが込められています。また、無病息災、家内安全、商売繁盛などの祈りも込められています。
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「さる(猿っ子) 」 さる(去る)にかけて、「病が去る」・「災いが去る」という意味がこめられています。
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「犬(いぬ)」 犬のお産が軽いことにあやかり、「子宝・安産・健康」に恵まれますように、との願いを込めて。また、子守り・厄除けにあやかれるともいわれます。
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