2016年に「ル・コルビュジエの建築作品 -近代建築運動への顕著な貢献-」として世界文化遺産に登録された「国立西洋美術館」。
「国立西洋美術館」を含めた17の資産が世界文化遺産として登録された、建築家の「ル・コルビュジエ(Le Corbusier、1887年 - 1965年)」は、「近代建築の三大巨匠」として位置づけられています。
本名はシャルル=エドゥアール・ジャヌレ=グリ(Charles-Edouard Jeanneret-Gris)といい、時計の文字盤職人の父エデゥアールとピアノ教師の母マリーの次男としてスイスで生まれました。
地元の美術学校在学中に校長先生に才能を見出され、建築家への道を進み始めます。
1917年にパリに建築事務所を設立し、本格的に建築家としての活動をスタートさせました。
建築家として名を馳せたル・コルビュジエですが、絵画などの美術品も多く創作しています。
機械万能主義を謳った戦前の彼の芸術の傾向、いわゆる第一次マシン・エイジ(機械時代)を再検証して出来上がったのが彼の建築における第二次マシン・エイジの美学で、絵画も初期のピュリスム様式から大きく異なる方向へ進んでいます。
国立西洋美術館では、ル・コルビュジエの晩年の絵画と素描を紹介する展覧会、「調和にむかって : ル・コルビュジエ芸術の第二次マシン・エイジ ― 大成建設コレクションより」を、9月19日(月・祝)まで開催しています。
本展示は、世界有数のル・コルビュジエのコレクションを所蔵する大成建設株式会社からの寄託作品を中心に、《 牡牛XVIIII 》のような大作と、制作の過程を示す約10点の素描による合計約20点(展示替含め約30点)から構成されています。6月27日(月)に一部作品の展示替があります。
ル・コルビュジエ 《 牡牛XVIII 》 1959年 グアッシュ、カンヴァス 大成建設株式会社所蔵(国立西洋美術館寄託)
ル・コルビュジエ 《 奇妙な鳥と牡牛 》 1957年 タピスリー 大成建設株式会社所蔵(国立西洋美術館寄託)
※タピスリー(tapisserie)は、タペストリー(英語: tapestry)のフランス語です。
展示風景
ル・コルビュジエ 《 イコン 》 1963年 彩色、木・スチール 大成建設株式会社所蔵(国立西洋美術館寄託)
ル・コルビュジエ 《 静物 》 1953年 油彩、カンヴァス 大成建設株式会社所蔵(国立西洋美術館寄託)
セコメントをする