皇居三の丸尚蔵館「皇室のみやびー受け継ぐ美ー」
2024-01-13


改装の為休館中だった三の丸尚蔵館が、昨年11月に開館30年を迎え、装いを新たに「皇居三の丸尚蔵館」として開館しことを記念して「皇居三の丸尚蔵館 開館記念展 皇室のみやび―受け継ぐ美―」 が開催されています。
先日アップした「第1期」に続いて、「第2期」が1月4日から始まりました。
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第2期は、「近代皇室を彩る技と美」をテーマに、明治時代以降に宮中において室内装飾として使用された美術工芸品類とともに、御即位や大婚25年(銀婚式)など皇室の御慶事を契機として制作された作品、さらに明治・大正・昭和の三代の天皇皇后にゆかりのある品々を紹介しています。
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第1章:天皇皇后ゆかりの品々 ― 明治・大正・昭和
第2章:皇室の慶祝と宮殿を彩った調度
の2つの章で構成されています。

第1章 展示風景
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奈良一刀彫の名工、森川杜園による、能楽『熊坂』に登場する平安時代の伝説的な盗賊・熊坂長範の置物です。
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森川杜園(もりかわとえん) 《熊坂長範》(くまさかちょうはん) 1893年(明治26年) 木彫、彩色  [2月4日まで展示]

昭和天皇の御遺品として、秩父宮勢津子妃に贈られた品々です。
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上左側:枕時計 服部時計店(昭和40年代)、上右側:昭和天皇在位60年記念貨幣 大蔵省造幣局 1986年(昭和61年)、下左側:カフリンクス 三越 大正〜昭和、下右側: ルーペ カートン光学 昭和時代

私が本展を観に来た大きな目的のひとつでもある川合玉堂の作品で、大正天皇と貞明皇后が島津侯爵邸に滞在した際、玉堂が御前で制作したものです。
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川合玉堂 《杜若に白鷺》 1917年(大正6年) 絹本着色  [2月4日まで展示]

こちらも川合玉堂の作品です。
私も初めて知りましたが、香淳皇后(昭和天皇の皇后)は川合玉堂に絵画の指導を受けていました。香淳皇后が玉堂との交流の記念に大切にしていた作品だといいます。
そういえば、御岳渓谷にある「玉堂美術館」の設立にも香淳皇后の支援があったといいます。
玉堂は絵画だけではなく和歌にもすぐれた作品を遺しています。本作は、和歌や文章とともに、草花や風景、人々の営みを素朴に描いた巻物になっています。
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上: 大雪の海をも うめむ けはひ哉 おほ ふねの 汽笛とよむ や 浦の雪
下: 最中煮て しるこつくる や 雪の庵
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