「ブランクーシ 本質を象る」アーティゾン美術館
2024-06-15


中央区京橋のアーティゾン美術館で開催されている「ブランクーシ 本質を象る」に行ってきました。
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コンスタンティン・ブランクーシ(Constantin Brancu〓i, 1876年 - 1957年)は、ルーマニア出身の20世紀を代表する独創的な彫刻家です。
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本展は、ブランクーシ展として日本の美術館では初の開催となります。初期から後半期まで、彫刻作品、絵画、素描、写真など計79点のブランクーシ作品が国内外から集結しました。関連作家の作品10点を加えた全89点と、資料、映像が展示されています。
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ブランクーシの肖像 1933−34年頃 ゼラチン・シルバー・プリント 11.7×22.3cm 東京都写真美術館蔵

ブランクーシはルーマニアのホビツァに生まれ、1904年にパリに出てブカレスト国立美術学校に学んだ後、1907年、憧れのロダンのアトリエに助手として招き入れられました。しかし、一ヶ月ほどでロダンの元を離れ、独自に創作に取り組み始めます。

美術学校の時期の作品《プライド》は、モデルの顔立ちの明瞭な表現に、アカデミックな様式がうかがえます。
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コンスタンティン・ブランクーシ 《プライド》 1905年 ブロンズ 31.0×20.0×21.0cm 光ミュージアム蔵

ロダンの彫刻制作が粘土による塑造が中心で、彫造についても分業制であったことに対する反発からか、ブランクーシは石の塊からフォルムを彫り出す、直彫りの技法で作品を制作するようになります。
下の作品は1907年に制作された石の作品をもとに、1910年までに石膏で制作されたものです。
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コンスタンティン・ブランクーシ 《接吻》 1907-10年 石膏 高さ28cm 石橋財団アーティゾン美術館蔵

表面に外形の特徴をとどめつつ、その内部に思念や夢想の観念を想起させる卵形の頭部は、次第に生命や誕生のシンボルとして、抽象性を高めていきます。
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コンスタンティン・ブランクーシ 《ミューズ》 1919年(2016年鋳造) 磨かれたブロンズ 43.5×24.0×15.9cm ブランクーシ・エステート蔵

パリに出て間もない時期に造形への関心を共有したモディリアーニ、キュレーターおよびエージェントとしてブランクーシのアメリカでの受容に尽力したデュシャン、そして、短期間ながら助手としてブランクーシのもとで直彫りを学んだイサム・ノグチなど、時々で他の芸術家との間で関係を結んでいます。
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アメヂオモディリアーニ 《若い農夫》1918年頃 油彩、カンヴァス 73.4×50.3cm 石橋財団アーティゾン美術館蔵


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